東京都三宅村の地形図

地形

等高線の見方
地形図において高低差のある地形は等高線によって表現されます。等高線は文字通り、同じ高さの点の集まりでできる線であり、等高線上を歩くと、常に同じ標高を歩くことになります。
ただ、等高線だけでは地形の全体像を把握できません。等高線と標高の2つの要素が地形の状況を把握するために必要です。

そこで、地形図で複雑な等高線を見る際は、三角点、水準点といった標高を表すポイントを確認することが重要です。これにより、山の形を正確に把握できます。

地形図の雄山を見ると、凹地であることが理解できるでしょうか。まず、標高を確認すると雄山の周囲の標高は約700m、中心部の標高は約250mと確認できます。

つまり、中心部から周辺部に向かって等高線を越えていくと、次第に標高が高くなります。標高700mの周辺部を越えてされに進むと次第に標高は低くなります。

三宅島は火山活動によって形成された島であり、雄山はカルデラ地形を持ちます。そのため、中心部が低く周辺部が高い地形が現れます。また、雄山は現在も活火山に指定されます。活動の様子はカルデラ内の噴火口の地図記号で確認できます。

三宅島の雄山では粘度の低い溶岩が流出するため標高が低く、傾斜が緩やかな火山となる傾向があります。地形図で傾斜を確認するには等高線の間隔を確認しましょう。等高線の間隔が広いと緩やかな傾斜であり、間隔が狭いと急峻な傾斜となります。

ただ、カルデラを取り囲む周辺部は急峻で崖を形成します。そのため、等高線で表すと線が密になりすぎてわかりにくいので地図記号「崖」で表現されます。

砂防ダム
地形図を雄山から西(左)方向にスライドすると、次のような地図記号が点在していることが分かります。

この地図記号は「せき」を表します。一般的に、せきは河の流れの調節や河川の保護などを目的として作られた工作物で、コンクリートなどで建造され、川の流れをせき止めるような働きをします。

地形図に見られる「せき」は河川ではなく、山の谷部分に点在することが確認できます。これは、砂防ダムを表し、雄山の噴火に伴う溶岩流を防いだり、噴火後に大雨が原因で堆積した火山灰が一気に流れ出す土石流を防いだりする役割があります。

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