リアス式海岸、またはリアス海岸は起伏の多い山地が海面上昇や地盤沈下によって陸地が海に沈み形成された海岸地形のことです。海岸線が複雑に入り組んで、多数の島が見られます。のことです。日本では岩手県の三陸海岸、若狭湾などで見られます。日本三景で知られる松島もリアス式海岸です。

海面上昇によって形成された海岸のことを陸地が水に沈むということで沈水海岸と言い、リアス式海岸、フィヨルド、エスチュアリーという地形が含まれます。今回はそのリアス式海岸です。

リアス式海岸の形成

リアス式海岸は主に海面上昇によって山や谷が海に沈むことによって形成されます。元々、海面上昇によって生じた入り江は谷でした。そこに海水が流れ込むことによって入り江となっています。このように元々谷だった所に水が流れ込んだ地形を溺れ谷と呼びます。

海面は氷河期が終わることで上昇しました。陸上で凍っていた氷河が世界中で溶け、溶けた水が海に流れるため海面は100m以上上昇しました。

最期に氷河期が終わったのは今から約1万年前で、この時期に現在みられるリアス式海岸が形成されたとされます。一万年前と言うと日本では縄文時代です。

リアス式海岸の特徴

漁業について

リアス式海岸は複雑な入り江を形成しています。この入り江の内部では波が低いことが特徴です。海から入り組んだ湾内まで波が到達するまでに波が弱まり、山が風を防ぐためです。

このような穏やかな入り江の内部では養殖が盛んに行われています。養殖は海に設置した網などでできた囲いの中で魚などを育てます。養殖される魚介類として、カキ、海苔、真珠が有名です。

また、リアス式海岸の入り江は栄養が豊富です。なぜなら、山から流れてくる川が直接海に流入しているためです。市街地、工業地帯などの汚染が比較的少ないため、森からの養分がプランクトンを育てて、そのプランクトンを小魚が食べてという食物連鎖が豊かな漁場を育てます。

大都市は成立しない

リアス式海岸は海が山地まで入り込んでいるような地形です。そのため平地が少ないので大都市が発達しない傾向があります。さらに山地が多いために交通が発達しにくく、過疎化や災害時の孤立化が起こりやすい地域と言えます。

津波被害について

2011年の東日本大震災では三陸海岸がリアス式海岸であることが、被害拡大の一因となったと考えられます。それはリアス式海岸では津波が勢いを増して襲来したためです。普段は波の少ないリアス式海岸という事実と矛盾しているように見えます。

リアス式海岸がの湾内で弱まる波は風によって発生した波で、海面部分でしか波になっていません。一方、津波は地震により発生して、海底から海面までの全ての水が塊となって押し寄せるものです。

風による波はリアス地形が防波堤、防風壁の役割を果たすので弱くなります。一方、リアス式海岸の湾口に津波の水の塊が入り込むと、徐々に湾が狭まり、行き場を失った津波が高くなって湾の奥に押し寄せるのです。

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