イスラム教には六信(ろくしん)といってムスリムが信じなければならない6つの信仰箇条があります。五行(信仰告白・礼拝・喜捨・断食・巡礼)とともにイスラムの根幹となる重要な掟です。

六信
①信徒(アッラー)
②天使(マラク・マーライ)
③啓典(キターブ)
④使徒(ラスール)
⑤来世(アーヒラ)
⑥定命(カダル)

信徒(アッラー)、使徒(ラスール)

このうち特にイスラム教の根本的な教義に関して大事なところがアッラーと使徒ラスールです。そしてイスラム教であるムスリムは「神に帰依する者」を意味しているとおり、アッラーが唯一の神であると同時にその神の命によって預言者となったムハンマドが正真正銘の神の使徒であることを固く信じています。

そして、ムスリムになるためには証人の前で「神のほかに神はなし」「ムハンマドは神の使徒なり」という言葉で信仰告白を行う必要があります。

天使(マラク・マーライ)

天使(マラク・マーライ)といえばイスラムにもあるのかと驚くかも知れませんが、ムハンマドが神の啓示を受けたのは天使ジブリールからです。キリスト教での名をガブリエルといいアラビア語にしたものといわれています。

ジブリールはその後何度もムハンマドの前に現れて神の声を伝え続けたとされています。そしてその時にムハンマドが伝え聞いた話をまとめたものが、イスラム教の聖典であるコーランなのです。このためイスラム教でジブリールは天使の中で最高位に位置付けられています。

イスラムには有名な「夜の旅」という逸話があり、この中である夜天使ジブリールがムハンマドを起こします。そして翼を持つブラークと呼ばれる動物の背中に乗り、天使ジブリールに導かれてエルサレムの空に行きます。

そこでムハンマドは天国と宇宙を訪れ、全ての預言者に出会い彼らと一緒に礼拝をし再びブリークに乗ってメッカに戻って来ました。またある時は、コーランを示すために現れた天使ジブリールの翼は、緑色で東から西まで続く地平線と同じくらいの長さでした。

そして足は黄色く光り輝く顔の両目の間には「神(アッラー)の他に神はなし、ムハンマドは神の預言者なり」という言葉が刻み込まれていたといわれています。

啓典(キターブ)

啓典(キターブ)は預言者であるムハンマドを通じて神が人類に下したもので人類にとって正しい信仰の拠り所となる教えです。

イスラムの聖典コーランな4つの啓示書物とされています。そのうちのひとつが伝承(ハディース)と呼ばれるもので、預言者ムハンマドの膨大な言行をまとめたものです。

そしてムスリムの事実上の宗教や日常に関する様々な事柄を規定するために、コーランやハディースを集成してイスラム法(シャリーア)がまとめられました。個人の信条や日常生活の他に政治のあり方にまで及んでいます。

そのためキリスト教社会のような政教分離といった概念はイスラムには合わないという考え方があるのも事実です。

ムハンマドの死後、彼の後を継ぐイスラム共同体の指導者として預言者の代理人(カリフ)が定められました。そして他の宗教のような聖職者や僧侶階級というものはありません。

イスラム教では創始者や民族の名称を宗教名につけてはいけません。それはイスラムが特定の人間の意志によって始められたのではないこと、さらに国籍や血筋に関係なく全ての人々に信仰が開かれていることを明示するためだという説があります。アッラーとはあくまでも神の名のことで人の名前ではないのです。

来世(アヒーラ)

イスラムにおいてアーヒラは来世を意味していますが、イスラムの天国は新教を貫いた者だけが死後に永生を得る所とされています。

生き物にはいずれ終わりがあり、この世界にもそれと同じように終末がきて何も無くなるとされ、終わることのない永遠の存在がアッラーであるとされています。

神に命じられた天使が「スール」を吹き鳴らすと地上は激動して全ての生物は死に絶えるが、神が望んだ存在のみ生き残りその物たちはもっと後になって死ぬという教えです。

定命(カダル)
イスラムを信仰する条件のひとつには運命(カザー・カダル)を信じることとされています。すなわち定命(カダル)のことで、神がいつでも起こるだろうことを、それがいつどのように起こるのかといったこと細かいことまで知っていることを指します。

そして主に法や規範についての教えが説かれています。また、カザーは神が定めた事はその時が来ると定められた形で実現することを指しているとされます。

こちらは主に物事がその法に従って起こることを指しています。これらをまとめると、この世の森羅万象は全て神の意志により定められているということです。

イスラムの伝統社会においてムスリムは、ひとりひとりがシャリーアを尊守しイスラム的価値観の中での公正を実現するものとされています。公正は商取引の規制にも及びシャリーアに適合しなければその商取引は不正となります。

ムスリム同士が相互扶助のもと生活において、品行を保つことや欲望を抑制してイスラムの教えに沿ったうえで、社会の秩序を実現させるために六信はあるのです。

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