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旧宗主国:アフリカ編

 

植民地
他の国から移住してきた人たちに開発されて、移住者の国によって統治された国や、武力によって奪われた国のこと。
宗主国
植民地を統治している国のこと。

 

植民地支配は大航海時代から始まって、第二次世界大戦まで先進国が領土を広げようと行ってきました。
植民地をたくさん持っていると、資源を調達できたり、労働力を獲得できたりと宗主国にとっては都合がいいものです。

 

植民地側にとっては宗主国の人間から差別を受けたり、貿易をしても自国の利益が少なくなるよう支配されたりと良い関係であるとは言えませんでした。

 

そのため、第二次世界大戦が終戦した後、世界中の植民地が独立国家として誕生しました。
独立したと言っても長年宗主国に支配されてきたため、影響が残ります。
例えば言語、宗教、混血、内戦

 

旧宗主国を理解していれば、以前植民地だった独立国家の特徴が理解できます。

アフリカの旧宗主国

第一次世界大戦以降のアフリカ諸国の宗主国はこのようになっています。

旧宗主国

植民地だったアフリカの国

イギリス

ガーナ、ケニア、ナイジェリア、ザンビア

フランス

カメルーン、コートジボワール、モロッコ

イタリア

ソマリア、リビア

ベルギー

コンゴ民主共和国

ポルトガル

アンゴラ、モザンビーク

ドイツ

ナミビア

独立国家

エジプト、エチオピア、南ア、リベリア

 

アフリカは植民地支配を受けていた国がとても多い地域です。

中でもアフリカに近いヨーロッパの国々から支配されてきました。

 

アフリカには独立を守った国家が4つ存在します。(第一次世界大戦以降)
エジプト、エチオピア、南アフリカ、リベリアです。

 

農業・貿易

植民地ではプランテーション農業が発達しました。
先進国からの技術と現地の安い労働力により嗜好品などを大量にかつモノカルチャーで生産しました。
イギリスの植民地を見るとガーナはカカオ(チョコレートの原料)、ケニアは茶、ナイジェリアは奴隷、ザンビアは銅

 

これらの産物は貿易によって宗主国であるイギリスに輸出されました。
ただし奴隷は17世紀から18世紀にかけて西インド諸島に輸出され、
西インド諸島でサトウキビを栽培のための労働力とされ、
砂糖がイギリス本国に輸入されるという三角貿易が成立していました。

 

このモノカルチャーは現在も続いており、貧しい国が多い原因になっています。
また、宗主国への輸出の割合が大きいという状況がよく見られます。
カカオを大量に売っても大した利益になりません。しかし、技術力が不十分なため発展できないのです。

 

言語

植民地で使われる言語は宗主国と同じになる場合が多いです。
なぜなら、貿易を行う上でコミュニケーションが取れるよう、宗主国の人が植民地の言語を禁止し、教育したからです。

 

日本が第二次世界大戦で拡大した領土に含まれる台湾、ベトナム、韓国などのアジアの国では日本語を話せる老人がいるのもこれと同じように、統一国家として戦争をするために現地の人とコミュニケーションをとらなければならなかったので、植民地の言語を禁止し日本語を教育しました。

 

さて、アフリカで話されている言語はこのようになります。

 

公用語 国名
英語 ケニア、ガーナ、ナイジェリア、ザンビア
フランス語 カメルーン、コートジボワール、コンゴ民
アラビア語 エジプト、リビア、アルジェリア、モロッコ

※色のない国はその他の言語
※南アフリカ共和国は英語の他、全11言語が公用語

 

イギリスの植民地では英語、フランスの植民地ではフランス語が使われていることがよく分かります。
地中海沿いのアフリカ諸国はアラビア語を話しているという特徴もあります。

 

ただ、言語が先進国と同じだということは有利な点もあります。
先進国の言葉が話せれば、その国で生活したり、出稼ぎとして働くこともできます。
なので、旧宗主国とかつての植民地は現在でも人や物の行き来が盛んなのです。

 

サッカーでフランス戦を見ていると黒人の選手が多いことが不思議でしたが、フランスはアフリカの植民地だった国と深い関係があるので、アフリカからフランスに移り住んだ人が多いということで納得しました。

 

宗教

 

宗教 分布

キリスト教

アフリカの南

イスラム教

(スンニ派)

アフリカの北

伝統信仰

少数

※ここで説明している宗教はその国の多数派を表しています。中にはキリスト教とイスラム教が半々の国もあります。

 

アフリカの北部ではイスラム教のスンニ派が多いことが分かります。
スンニ派というのはイスラム教の中で多数派のことで、少数派にはシーア派というのがあります。
アラビア語を話してイスラム教スンニ派の人のことをアラブ人と呼びます。

 

アフリカの南部ではキリスト教が多いことが分かります。
これは完全に植民地支配によってイギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパの宗主国の政策によるものです。
本来なら少数民族、部族独特の言語や宗教をもっていたが、植民地支配によって統一されたのです。

 

エチオピア正教

エチオピアはキリスト教が多数派です。ただし、このキリスト教は植民地支配によって欧米から持ち込まれた宗教ではありません。キリスト教はイスラエルのエルサレムという地から各地へ伝播し、ヨーロッパ、ロシア方面に伝わったと同時にエチオピアにも伝わりました。エチオピアは古くからの独立国家であるので、自国伝統のキリスト教が現代まで伝わっています。このキリスト教の一派をコプト派と呼びます。独自に発展し、カトリックや、プロテスタントとは一味違ったキリスト教なのです。

 

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