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リアス式海岸、真珠の養殖:愛媛県の地形図



愛媛県由良半島近の地形図

 

地形

愛媛県南にはリアス式海岸が広がります。リアス式海岸は過去の海面上昇によって山や谷が海に沈みこむことによって形成されます。

 

リアス式海岸には次のような特徴があります。
・海岸線が複雑
・平地が少ない

 

リアス式海岸は過去の海面上昇により形成されます。その際、平地が海に沈み、山や谷付近まで海水が到達するため、海岸線が複雑になります。同時に、平地が少なく、海のすぐ近くに山がある特徴的な地形となります。

 

地形図からもこれらの特徴を確認できます。海岸線が複雑なことは一目瞭然で、平地が少ないことは等高線が海の近くまで書かれていることからわかります。この地形図は2万5000分の1の縮尺なので等高線の主曲線(細線)は10mおきに引かれています。

 

産業

地形図から、この地域では真珠の養殖が盛んであることが分かります。真珠の養殖はアコヤガイなどの貝を育て、その貝から真珠が収穫されます。

 

リアス式海岸では養殖業が盛んであるという特徴があります。養殖漁業は魚介類を育てるための人工的な施設が必要であり、その飼育環境を守る必要があります。もし、台風や水質汚染の影響を受けると生産物の品質が低下するためです。

 

そこで、リアス式海岸は養殖にとって都合の良い地形となります。リアス式海岸の入り江では周囲の山が自然の防波堤・風よけの役目を果たすため、波が穏やかな環境が形成されるのです

 

さらに、山から流れて来る川は栄養豊富で養殖する魚介類に良い影響をもたらします。川が市街地を流れず海に直結することは都市部で起こるような水質汚染を免れることにもなります。

 

真珠の養殖で有名な地域として三重県の英虞湾(あごわん)がありますが、ここもリアス式海岸です。また、愛媛県南部のリアス海岸地形では真珠の養殖だけでなく、タイ、ブリなどの養殖も行われます。

 

この地形図の範囲には見られませんが、リアス式海岸の山間部では傾斜を生かし、果樹園を営む農家もあります。傾斜地は日光が効率的に当たるため、柑橘類などの果物栽培に適しています。さらに、愛媛県南部では黒潮の影響により温暖な気候もかんきつ類の栽培に適しています。

 

愛媛県と言えばミカンです。

 

ちなみに、水ヶ浦(水荷浦とも書く)は段畑で有名な地域です。リアス式海岸の山間部を切り開き、石段を積み上げて農業を行っています。サツマイモやジャガイモを育て、土地を効率的に利用しています。興味のある方は「遊子水荷浦の段畑」でgoogle画像検索してください。

 

村落・住宅地

地形図から分かる通り、リアス式海岸では平地が少ないため、住宅地が形成されにくいです。さらに、三方を海に囲まれた半島は移動においても不便で人口が少ない地域です。

 

しかし、前述のとおり、養殖業やミカン栽培など一次産業に適した土地であるため、小さな漁港や農家を中心とした住宅地が形成されます。

 

このような地域の問題点として後継者不足があります。高速道路の整備などにより交通の便が良くなったことをきっかけに人口の流出が始まりました。さらに若者の農業・漁業離れといった原因があります。

 

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