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酔い止め薬が効く仕組み

 

ヒトは乗り物の揺れによって気分が悪くなることがあります。現在、乗り物酔いに効く薬が販売されており、その効果を紹介します。ここで取り上げる酔い止め薬は抗ヒスタミン薬という部類の薬です。主成分としてメクリジンやフェニラミンが含まれれます。

 

乗り物酔いは非常に辛いものです。私は以前、小樽−新潟をフェリーで移動した時に酔いました。その日は海が荒れてダウンし、残りの運行時間は19時間。絶望しかけましたが、売店で売られていた酔い止め薬を飲み救われました。

 

メクリジンが主成分の酔い止め薬

乗り物酔いする原因
ヒトは平衡感覚を三半規管で感じています。三半規管は耳の奥、つまり内耳という部分に存在します。体が傾くと、三半規管内に入っているリンパ液が流れます。このリンパ液の流れが電気信号に変換されて神経を通して脳に伝わります。

 

体が傾いたり、速度の変化があると、三半規管から脳に「揺れている、速くなった」という信号が伝達されますが、この信号以外にも、視覚、聴覚、触覚などの信号が脳に伝わっています。脳はそれぞれの感覚器官からの信号のバランスを日常生活の経験から覚えています。

 

フェリーなど、日常と違う環境では三半規管からの信号が多くなり、脳に伝わる信号のバランスが異なるため脳が混乱してしまいます。これによって乗り物酔いが起こると言われています。

 

次の図のように刺激が順番に伝わって吐き気や嘔吐が起こります。

 

 

メクリジンの作用は嘔吐を抑制する
代表的な酔い止め薬の主成分にメクリジンと言う化合物が含まれます。このメクリジンは乗り物酔いによる嘔吐や吐き気を軽減します。どのような仕組みで作用するか説明します。

 

 

吐き気や嘔吐が発生する経路の途中に信号の伝達を制御できるスイッチがあります。専門用語ではヒスタミンH1受容体と言いますが、このスイッチがonになっているとき信号が次に伝達され嘔吐が起こり、offになるとそれより先に信号は伝達されず、嘔吐は起きません。

 

メクリジンは嘔吐を起こすスイッチをoffにする薬です。このような薬を抗ヒスタミン薬と言います。抗ヒスタミン薬の中でメクリジンは効果の持続時間が長いという特徴があります。一度飲むと数時間効果が持続します。

酔い止め薬の副作用

眠気
現在市販されている酔い止め薬のほとんどで、副作用として眠気が生じる可能性があります。脳にあるH1受容体、つまりスイッチをoffにすると嘔吐を抑制するだけでなく、眠気を引き起こすからです。嘔吐に関わるスイッチと眠気に関わるスイッチが同じためにこのような副作用が生じてしまいます。

 

薬の種類にもよりますが、酔い止め薬を飲んだ後に運転をすることは避けた方が良いことが分かります。どうしても運転する必要がある場合は、眠くならないタイプの薬を選んで使用しましょう。

 

また、他の酔い止め薬、かぜ薬、睡眠薬などを一緒に服用してはいけません。なぜなら、これらの薬も酔い止め薬と同じような化合物が含まれるためです。つまり過剰摂取となります。

 

これらの薬を酔い止め薬と併用することで副作用がより強く表れる可能性があるのです。そのような場合は激しい眠気が現れたり、逆に気持ち悪くなるといった症状が現れます。

 

副作用を味方にする
酔い止め薬の眠気と言う副作用は時に役に立つことがあります。深夜バスに乗る時に活躍するのです。深夜バスは基本的にぐっすり眠れません。また車内の電気は暗く、カーテンも閉め切られているので外の景色も見られません。寝る以外することがないまま、眠れず時間が過ぎ到着したときには寝不足と体の痛みを味わうことになるのです。

 

そこで酔い止め薬の副作用が役に立つのです。揺れる車内で気分が悪くなることを防ぐと同時に眠気を促してくれるのです。深夜バスを利用する際は眠気の副作用がある酔い止め薬をあえて選択するというのも良いと思います。

 

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