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A型肝炎:衛生環境が悪い国で感染

 

東南アジアやアフリカなど、衛生環境が整っていない国に旅行に行くと、A型肝炎に感染する可能性があります。一方で、日本のような衛生環境が整った国で感染することはほとんどありません。

 

日本人にはA型肝炎は聞きなれない病気ですが、途上国に旅行する場合、A型肝炎を知っておく必要があります。A型肝炎のワクチンなどがあるので、きちんと対策を行って海外に行きましょう。

 

A型肝炎とは何か、どんな症状なのか

 A型肝炎とは
A型肝炎はA型肝炎ウイルス(HAV)の感染が原因である肝炎のことです。肝炎は肝臓の炎症が起こっている状態のことで、肝細胞の壊死が起こります。ウイルスが原因の肝炎はA〜E型まであり、そのうちの一つです。

 

肝炎には肝臓の炎症が半年以内で治まる急性肝炎と、炎症が半年以上続く慢性肝炎とがありますが、A型肝炎は急性肝炎に分類され、A型急性肝炎とも呼ばれます。

 

急性肝炎にはアルコール性肝炎、脂肪肝、薬剤性肝炎などがあり、A型肝炎もこれらと似た症状が現れます。

 

 A型肝炎には症状があるが、多くは重症化しない
まず、前提として肝臓は沈黙の臓器と呼ばれます。というのも、肝臓は損傷があっても症状が現れにくく、自覚症状が現れた際は手遅れとなる場合が多いからです。

 

さらに、肝臓の働きは様々で、栄養物質の代謝・貯蔵、胆汁の生成、血流上の調節、解毒作用、体温の保持などがあり、これらの機能が破綻してしまうと死に直結する大切な臓器です。

 

しかし、A型肝炎には次のような症状が現れることが多く、感染に気づきやすい肝炎と言うことになります。

  • 38℃前後の発熱
  • 吐き気
  • 食欲不振
  • 黄疸
  • 全身倦怠感

ですが、ご安心ください。A型肝炎は症状は現れますが、死に直結する病気ではありません。ほとんどの場合、完治します。

 

ただし、1%以下の確率で症状が悪化する場合があり、特に高齢者には注意しなければなりません。この場合、致死率も高いため早期発見と、適切な治療が必要となります。

 

また、一度感染したら、免疫ができて再び感染することは無いという特徴もあります。

 

感染経路(どのように感染するか)

東南アジア、アフリカ、南米など衛生環境が整っていない途上国で感染しやすいA型肝炎ですが、どのようにして感染するのでしょう。

 

A型肝炎ウイルスが口からの入ってくることで感染します。経口感染と言います。ウイルスで汚染された食べ物を食べたり、水を飲んだりすると感染します。

 


A型肝炎ウイルスはヒトの便に含まれて排泄されますが、下水道が整っていない場合はウイルスを含む便に汚染された水が処理されずに残ります。その水を飲んだり、汚染された水で調理された料理を食べることで感染します。 

 

治療、対策と予防

 治療は特にしません
A型肝炎のような、急性肝炎は特別な治療法はなく、手術や薬物療法は施しません。基本的に2〜3週間入院して、安静にしたり栄養補給を行います。

 

 旅行先での対策
A型肝炎の感染は経口感染です。つまり口から感染するので、途上国では食べ物、飲み物に注意しなければなりません。また、濁った水を触った場合も注意が必要です。

 

現地住民はA型肝炎に対して免疫を持っている場合が多いため、汚染された食べ物を食べても大丈夫で、免疫を持っていない日本人の方が感染の可能性は高いです。

 

  • 屋台の食べ物、特に生もの、魚介類は安易に食べない
  • 水はミネラルウォーターを買って飲む
  • 手洗いをする
  • 加熱処理をする

 

 旅行に行く前に予防接種
A型肝炎はインフルエンザと同じようにウイルスによって感染します。そのためA型肝炎の予防接種があります。厚生労働省検疫所は、東南アジア、アフリカ、南米などに1ヶ月以上長期滞在する人にはワクチンの接種を薦めています。

 

ただし、ワクチンは注射をした直後から効果が出るものではありません。ワクチンには「生ワクチン」、「不活化ワクチン」など様々な種類がありますが、A型肝炎のために使われるワクチンには不活化A型肝炎ワクチンがあります。

 

不活化ワクチンは死滅したウイルスを何度か注射してヒトの免疫力をつけます。免疫力は徐々についていきます。そのため、ワクチンを注射した直後はほとんど効果がなく、時間をかけなければなりません。完全にA型肝炎ウイルスに対する免疫力が付いた後なら、本物のA型肝炎ウイルスが体内に入っても免疫力で守られます。

 

また、完成された免疫力(抗体)を直接注射する方法もあり、ヒト免疫グロブリン製剤を用います。こちらは比較的短期間で効果が表れる特徴があります。

 

以下のリンク先でA型肝炎のワクチンを取り扱っている医療機関を検索することができます。ワクチン接種を希望する方は、余裕をもって海外渡航する半年から1年前に確認しておきましょう。

 

厚生労働省検疫所 FORTH

 

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